ゲーム日記
<2006年4月〜8月>          

2006年8月19日その二<おてばん31後半+(インディ・ジョーンズ/失われた聖櫃)>2006.9.2
 ようやく秋の季節の予告編ぐらいは始まった感のある今日この頃、前回の続きです。
 3つ目のゲームはテラノバ。
 かなりタフなアブストラクト系4人ゲーム。
 まず手持ちのコマをマップ上に置ききって、その後、手番ではコマを直線で動かして、止った先の周囲のマスに壁を置く。全員がこれを繰り返し、土地の種類が3種以内になるように区切られた得点計算。マップの端面も区切りと考える。この辺は囲碁の感覚。その中に最多数存在する色コマの持ち主にのみ、マス数×(4−区画内の土地種類)の点が入る。つまり一種類の土地で区切ればマス数の3倍ってこと。

 単独トップが無ければ、トップの人数で点を分け合います。
 実際、単独トップを狙うのはかなり難しい。二人ぐらいで分け合う形で、できるだけ無駄ゴマは作らないよう進めていけると良い感じ。

 ゲームとしては、面白いか面白くないかでいえば、十分面白い作品だと思います。
 とにかくまず動かなきゃならないという点が悩ましく、何度と無く、「このままタイル置かしてくれぇ〜」と叫びたくなりますよ。
 「こうやられると、どえらい目にあっちまう」ってリスクを考え出すと、踏み切れない手がどんどん増えてくるので、予想以上に時間を食う印象はあります。
 他のコマを動けないようブロックする動きは基本戦略でしょうし、後半は壁も増えてくるため、押し込まれてどうにも動けないコマが多数。こういう感じをよしとするかどうかで評価は分かれそうです。

 個人的には、アブストラクトは2人より多いプレイヤーでシステムを組むのは無理があるのではないかという思いが根底にあります。このゲームも残念ながら、もう一度やろうと思う程にその先入観を崩してくれることはありませんでした。(結果は4人中3位)

 最後に「ワードバスケット」を初プレイ。いまさら初プレイとは自分でも驚きだが、やはり慣れるまではなかなかカードが出せないものですね。何回かやっているうちに少しづつ出せるようになり、勝てなくてもそれなりに楽しめるゲームです。やっぱり、これは名作だと思いますねぇ。

 終わってからのお食事の場では、カウントアップしりとりが回りました。2文字から始めて、次の人は3文字、次は4文字、5文字と、どんどん増えていきます。10文字を越えると、当然複合語になってくるわけですが、多少無理があってもノリでOK。人の手番でもみんな結構考えます。

 「い」で18文字。
 「インディジョーンズうしなわれたアーク」なんてのはほぼ瞬時に複数の人が考える。(正確にはレイダーズなんだけど、まあそういうところはよしとするのです。)

 「ツールドフランス山岳区間優勝」とか「九州一円大雨洪水注意報発令」、「ダバンプ、イッサ、結婚疑惑解消記者会見場」とか(なんとなくそんな感じのだったとか、私が他の人の御題を考えた奴含む)、20文字を超えても誰もギブアップしないで続く辺りはゲーマー魂炸裂。ここまでくると誰も自分で終わらせたくはないのですよ。

 35文字前後で、「ん」で終わって終了。
 あれは天然だったのか、大人の判断ってヤツだったのかは未だ不明。

 さらにフラッシュを2題ほどやってお開き。最後までゲーム三昧の一日でした。 


2006年8月19日その一<おてばん31前半(野を越え、山を越えず)>2006.8.26
 暑いっすねぇ。まだまだ。
 インドアで冷房の下、快適なボードゲーム三昧を・・・と思ったら、第31回目「おてばん」は主催者さんもビックリの最多参加者。
 人一人あたりの発熱量は約60〜100Wのヒーターに相当するらしいので、37人いると2.2〜3.7kW。普通より発熱量の多い人も・・・(以下自主規制)

 ということで、暑い、いや熱い戦いの記録を今回もお届けいたしましょう。

 最初のゲームは盗賊騎士。4人で。
 手札タイル二枚(この二枚しかないところが悩ましい)から一枚を置く、そのあと各プレイヤー限られた数のマーカーストックから最高5個を、自分が今置いた砦タイルスタートにして直線上に置いてよい。置く時のルールが上手く出来ていて、平原なら1個以上、森なら2個以上、山岳は3個以上置かなければ先のタイルには置けない。
 そして、一つのタイルには4つまでしか置けないというルールもあるので、例えば森なら3つ置くと確定マスになる。一番上にあるコマ色の持ち主がそのタイルの権利を有するというかたち。
 湖にはマーカーを置けない。さらに、タイルは10枚×10枚の正方形スペース以上に広がるようには置けない。といった制限を上手く利用して、少ないマーカー数で自分の確定タイルを如何に増やしていくかがポイントです。

 一ターンで上記アクションを最高3回まで出来る。
 全員がタイルを置ききれば終了で、自分のものとなったタイルの建物の種類に応じて点数が入る。合計点の多い人が勝ち。

 一ターンで何枚タイルを置くか、さらにマーカーをどのようなペースで消費するかはプレイヤー次第なので、早くタイルとマーカーを使い切る人もいれば、自分だけ残ってやりたい放題を目指す人もいる。いろいろ試せる感じ、さらに相手の出方で臨機応変が必要なゲーム性がなかなか良い。これは購入候補です。

 ゲーム展開は、私が早いタイミングで置ききってしまう戦略を試してみました。当然ながらその時点ではトップを走っているわけですが、後から置く方が安全な確定系を作りやすく、コマを残しぎみに進めた二人が1位、2位となりました。私は3番手。コマを使い切った後、タイルだけを置くターンで、なるべく点にはならないように置いていく事は出来たのですが、それでも相手が持っているタイルの選択だけでも十分に高得点が狙える状況でした。最後の方ではタイルが埋まりきるから自由度が少ないはずと見ていたのですが、良く考えると、全員置いても10×10は埋まりきらないのです。ああ、勘違い。

   二つ目はかなり久々のカタンブック。今回は「バトルアイランド」。
 3対3の6人ゲーム、チーム戦です。
 基本は海カタンで、中央の中立島を挟んで自チームの島と相手チームの島があります。航路を伸ばし相手の島で開拓地を建設すると、1点余分に獲得。後は普通の点数計算で、チーム3人の合計が先に35点になった方が勝ちです。

 手番外の建設というのが認められるため、n対0交換、つまり譲渡を味方同士で認めると、中央島に近いチームが確実に中央の重要ポイントを先に占拠できるため、カードは同数の交換しかできないというルールで行いました。本シナリオではこれは必須だと思います。
 さらに中央島の片側に6と8が並んでいるのはやはり島に近いチームに有利すぎるのではとの意見で、一部数字タイルも入れ替えましたが、これはもしかすると不要な変更だったかも。中央に遠いチームは、2対1交換の設定が若干有利になっているようにも感じられ、それでバランスをとっているのかもしれません。

 結果は、序盤から都市化を積極的に進め、中盤以降これが回りだした我がチームが、最長ロードも最強騎士も獲得して勝利。

 3人で一チームという形だと、作戦について意思統一が必要なため、自分の意思でプレイする感覚から離れる事もしばしば。まあ、スコットランドヤードなんかでも起こることですが、結局リーダーとなる人が一人でやれば一番うまくいくってことじゃないのっ、て感じになるリスク含みです。

 それなりに面白くはありましたけど、予想以上に時間もかかっちゃいましたしねぇ。まあ、そんなところ。

 この時点でもう夕方です。短いですけどこれで前半レポ終了。


2006年7月15日その二<おてばん30後半(右からでも左からでもトマトはトマト)>2006.8.2
 ここから、二つ続けてbone5さん作のゲームをプレイ。
 噂に聞いた骨折ブランドってやつですよ。
 最初は「パペット」という名の変則トリックテイキング。
 ノートランプのマストフォロー。基本はごく普通のトリックテイクなのだが、トリックをとると、出たカードの中の一番小さなカードだけを獲得するという点がミソ。カードには「0」もあるのだ。

 しかも、一回ごとに違う得点方法で、もう、ほんとに悩ませてくれます。
 私には難しすぎた。4人で大差のどんじり。

 二つ目は野菜の収穫をテーマにした「ファーム」。
 運の要素と戦略性がうまい具合にバランスした好ゲーム。面白かったです。「収穫」と「カカシ」はボーナスタイルですが、これを獲りに行くかどうかというのが、積極的な選択というより、結果としてついてくる印象なので、無いほうがゲーム性は明確になるような気もしないではなかったです。

 結果、全体的にはあまりうまくプレイできたとは言えないのですが、序盤タナボタ的に大量得点が得られたのが幸いして、4人中2位。まだルール調整中ということでしたが、2アクションは自由選択が盛り上がると思います。

 さて、このあとは、エリーシュスの作者自身が作ったというカードゲーム。「GENIUS RULES」。
 トランプカードで遊ぶ元祖エリーシュスでは、親が「易し過ぎず難し過ぎないルール」を作ることで最大利が得られる得点計算がミソだったわけですが、このゲームでは最初にカードでルールが指定される形式です。元祖にあった絶妙なバランスが台無し。親になったら難しいルールに当たった方が単純に得になってしまう。
 得点計算の複雑さを解消して一般受けするようにリファインしたということなのでしょうが、このゲームに関しては、それではあまり意味が無いように思う・・・。その上、その既定「ルール」の内容がイマイチ。

 カードの肖像画は美しく、世界の歴史上の有名人がズラーッと並ぶ姿は壮観ですが、ゲームとしての価値は・・・?
 結局点数は一位でしたが、勝った実感にも乏しく、「やってもた」感満杯。
 ルールには関係がないけど、カードの裏には、その人物に関する詳細なプロフィールが書かれていますです。

 つづいて新作「海賊組合」
 3枚めくられたカードが、今回襲撃対象の船です。
 カードの左上の数字が、襲撃した時に得られる得点。右下の数字が襲撃に必要な人数です。

 海賊は円形チップの形になっており、最初、各自5枚づつがばらばらに場に存在する。手番が来たら、自分のコマを自分以外のコマの上に乗せる。これで、下に置いた他人の海賊を雇った事になるのです。海賊には数字が付いていて、古参のコストが高いやつから、新参の安い奴、さらに襲撃する船によってコストの変わる奴までいろいろいる。また、2枚以上のスタックの上に乗せる事も可。逆に自分のコマが一番上にあれば、スタックごと他のコマやスタックの上に乗せるのもよい。

 そうやって、スタックの枚数が、カードの右下の数字を上回っていれば、手番で海賊を雇うかわりに、船を襲撃できます。(もちろん一番上の海賊が自分のものであるスタックで)
 そして、襲撃により得られるポイントは全てそのプレイヤーのものになる。これはストックから支払われます。襲撃に参加した他のプレイヤーは、そのコマに書かれた数字分だけ、襲撃したプレイヤーから受け取ります。これがミソ。
 つまり、襲撃した船の点数と、雇った海賊のコストによっては、たいした利益にならない、あるいは場合によって収支がマイナスになることさえありうる訳です。

 ただし、襲撃した人にはボーナスがあり、カードの右上に書かれた品のうちどちらかを選んで獲得できます。(スタックの上から2番目の人は、残った品の方を獲得)
 ゲーム終了時、各品々について一番多く獲得した人に、ボーナス点が与えられる事になっています。例えば、左のカードの右側の品は宝箱で、15点である。このポイントは結構大きいので、それを狙って多少無理をしても襲撃に行く価値があるというわけです。

 スタックが出来てくると、手番での選択肢はかなり限られるため、サクサク進む、軽いゲーム感。ですが、どの程度の雇用状態で襲撃するのがトータル利益になるかの相場感覚はかなり微妙で、ゲームバランスはなかなかのもの。

 積極的に襲撃して、宝物の点数を複数獲得して良い感じだったのですが、結果は3人プレイで114点、113点、93点の1点差二位。オシイ。この日はあと一歩というのが多い一日でした。

 最後に、「サンファン」を3人で遊んで「おてばん30」は終了。サンファンは今や定番ゲームですが、かなり久しぶりのプレイ。ちょっとあせって安い建物を早く建てすぎ、点数が伸びずに終了して差のある2位でした。やはり面白いです。かかる時間も長すぎず短すぎず、飽きずに繰り返し遊ぶ事の出来るゲームですね。


2006年7月15日その一<おてばん30前半(オヌシも悪よのぉ)>2006.7.23
 今月も無事参加できました。「おてばん」は第30回。
 最初は、出遅れた私に主催のお二人がお付き合い頂き、「百科審議官」を。

 今回、写真の様に妙な具合に展開しております。
 私(青)の定義に入るものを書くと、必ず千石さん(緑)の定義と重複部分に入ってしまう。青単独のところに入れたいのに入らないのである。

 結局、私の定義は「この部屋にある。」で、千石さんのは「この部屋に、(無理すれば)入る。」というもの。
 従って、緑に入るが青に入らない物はあるが、その逆は無いわけだ。

 白紙さん定義は「母音が二つ」。
 これも、該当する物の性質に全く一貫性がないため難しく、かなり混乱度の高い状況でした。
 妙な単語をひねり出して様子を伺ったり、相手のイエス・ノー判定時の時間(即答か考えているか)も考慮したりと、そういう過程も楽しいゲームです。

 二つ目は、クニツァの新作「ブルームーン・シティ」。やっておきたかったゲームの一つ。
  手番では、自分のコマを2コマまで動かし、そこで手札からタイルで指定さた該当する色のコストを支払えば、街の建設に貢献できる。建設すると、ゲームの目的であるオベリスクへの貢物を差し出すために必要な水晶が得られる他、カードの補給やドラゴンの鱗を獲得できるタイルもある。
 貢献には高いコストを支払って筆頭建設者になる方法と、比較的安いコストで相乗りの建設者になる方法があり、筆頭者にはボーナスがある。
 ドラゴンの鱗は、カードを使ってドラゴンを呼び、ドラゴンのいるタイル上で建設に貢献する事でも得られます。そして、鱗をたくさん集める事でも水晶が得られます。
 とにかく、水晶を早くたくさん集めて、それを使ってオベリスクへの貢物を先に4つ行った人の勝ち。
 基本はカードマネジメントゲーム。
 指定の色でないと建設できないので、それだけだと引き次第になっていまう。が、ワイルドカードだとか、色変更を出来るカードなどを上手いタイミングで使いこなす事が大事です。
 他にも自分のコマやドラゴンを移動するカードもあり、また手番の最後に不要なカードを2枚まで捨てて、その分を余分にドローできるルールも上手く利いていて、トータル戦略をいろいろ考える楽しみがあるあたりはさすがクニツァ大先生。特殊効果のあるカードは数字のカードとして使う場合には小さな価値になっているのも、TCG風味で悪くないです。(ちなみにクニツァはブルームーンという、まさにTCGライクなカードゲームも作っているらしい。)

 写真では左側に見えている青いタイルがオベリスク。貢物は最初は少ない水晶で出来ますが、後半になるほど多くの水晶を支払わなければならない仕組みです。
 貢物コストの安いうちに、三つ目までを差し出した、灰色と紫(紫は私)が手番の後先で1、2位。この経験では、どうやら貢物に関して先手必勝の雰囲気ありです。
 実は、終了の前の手番で、自分のコマを余分に移動できるカードさえ引ければトップだったんですよねぇ。ひょっとするとその前の移動が余分だった可能性もあります。こうやって、「もしかしてこうしていれば勝てたかも?」ということを後で考えるゲームというのは再プレイに耐えるゲームだと思うので、買ってもよいかなぁと思っていたら、でこねぇさんちがご購入との情報があったので、自粛。

 さて三つ目も新作、「手荷物検査」。
 毎回順繰りで保安官役をやる。他の人は旅行者になって、毎回手札から好きなみやげ物を1種類、4枚までカバンの中に入れる。それぞれ、後で点数化するときの値段が違うのだが、高いものは枚数は少ない。また、通常品のほかに、イリーガルな「密輸品」もある。これをカバンに入れるのも自由。
 そして、全員が入れたら、順番に何を何枚入れたか申告。枚数は正直に言わなければならないが、品物は嘘をついてよい。禁制品の場合は当然嘘をつく。

 保安官役は、一人を選んで、カバンの中を開けることを要求する。選ばれた人は、申告どおりなのであれば、カバンを開けて見せて、やましいところがないところを示す。そうすると、カードに書かれた額の保証金がもらえる。
 一方、もし、不法な品を入れてしまっている(あるいは順法でも申告と違う)なら、保安官に賄賂を払って、これを見逃してもらう事ができる。額は二人で交渉により決定。

 こうして、決着すると、全員がカバンに入れたものを精算する。そのままそのターンで精算したらカードに書かれた額で売れる。ルール上面白いのは、この際、オープンにせずに、2枚だけカバンの下にストックしておく事が出来る点だ。こうしてストックしたものは、ゲームの最後に倍の値で売れる。ただし、売れる枚数は非常に少なく、特に違法品はその枚数が極端だ。しかも、他の人とかぶっていれば、多く持っている人の分から処分する。これがこのゲームの勝負を決めるほどである。

 全体としては、かなりオモシロ。ただし、勝ち負けを争う楽しみではなく、過程で盛り上がるパーティーゲーム系。そういう意味で、よく知ったメンバーで、
 「チミチミ。ちょっとそのカバン、見せてみたまえ。」
 「いやいや、それはちょっと。これ御勘弁頂けましたら・・・」
 「なになに、この程度で見逃せと?そんなに小さな利益ではあるまいに」
 「それでは、おもいきってこれほどを・・・。これが目いっぱいでございます。」
 「ふむふむ、まあ、よしとするかの。」
 「ありがとうございます。」
 「いやいや、オヌシも悪よのぉ。ムハハハハ。」とか言いながらやるのがお勧め。

 欲しいけど、値段が高いので見送り。コストアップの主因である金属性のカバンは必ずしもゲームシステムからは必須ではない、というより、出し入れしにくくてかえって邪魔、なのだが、かといってこれがないとたぶん盛り上がらない。難しいところだ
 長くなったのでここで一息。


2006年6月24日<粘土こねこね、会社うりうり、遺跡ほりほり>2006.7.15
 プレイベートのゲーム会で、未プレイだった有名ゲームを遊んできました。
 最初は、粘土細工ゲーム、バルバロッサ。どういうわけか今まで遊ぶ機会がないままでいた超有名品。

 他人の造形物を出来るだけ早く何であるか当てる、そうすると高得点が入る。自分の作品は、早く当てられるとマイナス点、ある程度進んだ段階で当てられたらプラス点が入る。遅すぎたらだめ。ようするに判り易すぎず、かといって全く判らないようなものでもないという、微妙な奴を作らないといけない。

 で、写真の作品群。緑のRさん作は、最初から一発正解続出。判り易過ぎたようです。私のは紫。左の奴をマイナス点ゾーンで一発で当てる人がいるとは!!。右の方は皆さん苦戦だったようですが、見事+点ゾーンで1名正解。左をあてたのと同じS氏。黄色は右のは折りたたんだ形状からすぐに想像がついたのですが、左のは無理でしょ!。

 トップは赤。適度な難易度でした。下に答えを背景と同色で書いておきますので、反転してご覧下さい。

 黄 左 脳みそ 右 携帯電話
 紫 左 ティッシュペーパー 右 蚊帳
 青 左 電動歯ブラシ 右 ドラ焼き
 赤 左 耳掻き 右 置時計
 緑 左 バースデーケーキ 右 ろうそく


 いかが?

 さて二つ目は、一生に一度はやっておかないと、ってよく分からないお勧めの弁に乗せられて、Big Deal。 確かに、1回はね。まあね。

 中盤でもう少し資源の出入りを活発化するようなルール上の工夫があれば、面白いゲームになるような気もするんですけどねぇ。他人から現金を奪うカードの引きと、店じまいのタイミングだけが命のような気がするのは、まだやり込みが足らないからなのかなぁ。

 アミーゴ社とは思えない大雑把な印象の経済ゲームでした。(マイナーなアメゲーなのかと思っちゃいました。)

 で、三つ目。もはや古典の名作と言ってもよい「ティカル」。基本ルールで。

 森林に自分の探検隊を派遣し、ベースキャンプを設営したり、遺跡を発掘したりする。
 全ての行動には、それぞれアクションポイントが必要で、1手番で10ポイント分だけの行動ができるというもの。

 なにより、最初は何も無いジャングルがどんどん切り開かれ、遺跡や宝物が発掘されていく様子が実にボードゲームらしい絵面。これを見てやってみたいと思わない人がいるだろうか、いやいない、っちゅう感じ。

 ただ、この基本ルールでは、手番の最初にめくるタイルの影響がかなり大きい。
 上級ルールでは、タイルを競る形になっているので、めくり運の影響を排して戦略を楽しめそうです。是非もう一度このルールでやってみたい。

 この日の三つは、どれも比較的時間のかかるゲームでしたが、そんなに長くは感じない半日でした。
 まだまだ、有名なんだけど実は遊んだ事が無いというゲームがたくさんあるのです。また呼んで下さい。次はトーレスがやりたいです。


2006年6月17日その三<おてばん29後半(4目並べ数あれど)>2006.7.1
 競りゲームでは前半で紹介したハイ・ソサイエティと並んで代表的名作である「Ra」。これの新しい版が出ているので、やってみることにしました。4人。

 このニューバージョンはタイルが大きくなって見やすくなりました。さらに、次のラウンドに持ち越せるタイルにマークが付いて判りやすく工夫されています。これは良い改良です。ルールに変更はありません。
 で、勝負の方はモニュメントタイルをかなり集中的に集めることに成功するものの、2ラウンド目にマイナスポイントが大きく、これを挽回不可能で3位どまり。5人と4人では微妙に感覚が違うのですが、その辺りのバランスを間違ったかもしれません。

 やはり、これは難しく、そしてすばらしいゲームです。小さい数字でも自分から仕掛けていくことが出来るのが醍醐味ですね。

 最後は新作「JUST 4 FUN」。4人。

 4枚の手札を任意の枚数出し、数字の合計の数が書かれたボードの位置に自分のコマを置きます。単独で最高の個数コマを置いている人がそのマスの権利を有する事になります。で、自分の権利のあるマスを4つ、縦・横・ナナメのいずれかで並べれば勝利。
 ただし、個数が二つ以上離れた状態の場所にはもう置けません。従って例えば、誰も他に置いていない状態で2個を置いてしまえば、そのマスは確定。自分のコマを中央に置いてそれを示します。このルールが上手い。

 写真は終盤、左から2列目縦ラインで紫がリーチです。一見既に4つ並んでいるようですが、奥の一マスは3人が一個づつ置いていて誰のマスでもない状態。この後、無事手札に見えている10を出して私の上がりでした。 白も右から3列目でリーチですがいわゆる「飛び3」状態。これに対し、私のは向こう側でも置ければOKだったので有利な状態が作れていたわけです。

 写真では見えませんが、コマの上にはスマイルマークがあったりします。
 これがコストアップの原因という噂もチラホラ。
 手札運に左右はされますし、数字を見つけるのにちょっと時間がかかる事があるのは難点ですが、軽く楽しめる良作ではあります。

 というところで、第29回おてばんは終了。今回はなかなか充実したゲームラインアップ。面白かったです。いっしょに遊んでいただいた皆様にも感謝。


2006年6月17日その二<おてばん29中盤(人類の本能?)>2006.6.25
 どうも人間というのは、開拓精神というのが本質的に備わっているんじゃないかと思いますね。
 歴史を紐解くのが面倒な人は、ボードゲームを一つ二つ試してみると良いのですよ。
 道をひき、次の場所を目指し、勢力を拡大する、・・・と、そういうゲームは、ただそれだけで「とりあえず」楽しいものです。

 「トランスアメリカ」を久々にプレイ。(5人)
 こいつも、そういうゲームです。自分の手番では2本分の道を引くだけという単純なルールだけれど、ボードゲームらしいボードゲーム。「ラムと名誉」(4月15日その一参照)のレポートで述べたのと同じ感覚が蘇ります。「子供の時ボードゲームを遊んだ時の純粋な楽しさ」。これです。

 ゲーム展開の方は最初のラウンドで理想的な相乗りが出来た私(青)がかなりのアドバンテージでゴールし、二人ほどが既にアウト寸前の状態。写真は3ラウンド目の途中あたりだったと思いますが、とても5ラウンド目まではもたなさそうな状況です。
 最終的には白に逆転され惜しくも1点差の二位に終わりましたが、やはり面白かったですねぇ。ゲームとしては、結局指定都市による運・不運じゃないかと言ってしまうとそれまでなんですが、そういうガチでやるゲームとは違うよなぁというのを再認識しました。

 そして本日のメインイベント。前評判の高い「郵便馬車」。前回不参加で出来なかっただけに是非やっておきたかった一品です。(4人)
 スタートして序盤から中盤へさしかかろうかという辺りで、ルールの間違い(路線確定後に手札は3枚までというルールをとばしていた)に気付き、修正不可によりやり直し、というアクシデントに見舞われるも、気を取り直して再プレイです。

 「同じゾーンをつないでコマを置く」、よりも、「全て違うゾーンにコマを置く」パターンを徹底して効率的に狙う形でボーナスを稼ぎ、概ね思ったとおりの展開でトップを獲ることが出来ました。
 このゲームも、自分に有利なルートを見つけ、都市にコマを展開していくゲームで、プレイそのものがなかなか楽しいゲームです。
 ですが、私の購入リストに載るまでには至らず。
 というのは、「たぶんもう一度やっても、同じ戦略でやるだろうなぁ。」という気がするからです。決まったマップを使い、そこにコマを展開していくというゲームは他にも多いのですが、他人の展開の仕方が自分の戦略に影響を与える物が多く、従ってそういう場合、プレイするたびに状況に応じた判断が必要になるものです。毎回違った作戦を試す事も出来ます。
 一方、この郵便馬車は基本的にはソロプレイ感が強く、相手の邪魔はし難いので、新たな戦略を見出す楽しみには欠けるように感じました。
 全エリア制覇とか、最初に5路線以上完成等のボーナスポイントは達成順で得点が異なり、一方では各エリア獲得のボーナスポイントは順番に関わらず一定。このあたりの微妙な差異にまで気を配り、他者の展開具合を常にチェックしながら自分の展開順も考慮する、というところまでやりこむと、ソロプレイレベルから一歩踏み込むことが出来るのかもしれないですが、そこまで考えるとちょっとしんどいかな。
 繰り返しておきますが、プレイ中のボードゲームらしい楽しさは十分に感じることが出来ます。

 と、路線展開系を二つ消化したところで、またまた一旦おきます。 


2006年6月17日その一<おてばん29前半(カードゲーム三題)>2006.6.19
 先月は無念の不参加となった「おてばん」。
 なので、今月は意気込んで会場に向うものの、どうも今週は頭がお疲れモードで、重いゲームをやる元気が無い。
 次の日も当直で会社だし。
 ということで、最初は軽いカードゲームで準備運動。

 「七つの印」は、獲得トリック宣言系のトリックテイク。5人で。
 一度遊んでいて、レポートも書いた記憶があったので確かめてみると、湖畔のゲーム会2005年4月30日にありました。随分前だ。

 赤が常に切り札のマストフォロータイプのトリックテイクを行うのだが、手札が配られた時点で、何色のトリックを何回取るかについてチップを取る事で宣言する。トリックが取れるたびにその色のチップを返却し、残ったチップは失点になる。宣言していないトリックを取るのは、より大きな失点である。

 一人だけは、妨害者になることを選択できて、これを選択すると無条件にマイナス4点が付加されるが、宣言外のトリックを誰かに取らせるたびに+1される。(最高でちゃら)、と、そういうゲーム。

 私は最初の3ゲームまでトップで消化するが、最後の2ゲームを−8、−8、と大量失点で最下位に転落。赤の小さな数字カードの処理をできずに予想外にトリックを取ってしまうパターン。今レポートを読み返すと、前にもこれで負けたようだ。1年前なのにすっかり感触を忘れている。情けないものである。

 続いて、名作の誉れ高い「ハイ・ソサイエティ」。これまた5人で。
 こいつは珍獣動物園としてリメイクされているが、どう考えてもオリジナルの方がゲームらしい雰囲気をかもし出している。やはりゲームというのはルールが全てではないという好例だ。

 決まった額のお金カードを持ち、場にめくられたカードを競るゲーム。あまりにも有名なので、ルール詳細は略。ここぞというところで、がんがん高額カードを切りたいところだが、マイナス効果のカードの逆競りがあるのと、最後に持ち金が最低額の人は点数がいくらあっても負けというクニツァルールがうまい。

 私が獲得したのは、2点の宝石キラキラおねーちゃんと、最高点10点のプライベート・リゾートアイランド。バブリーコンボ。(別に何の特殊効果も無い)。
 これで見事トップ。

 カードの出る順で随分かけ引きの仕方が違ってくるゲームである。やはりこれは名作だと思う。

 3つ目はゲシェンク。空き時間調整の定番ゲーム。
 序盤、ある程度大きな数字のカードを、コインが溜まったころあいを見計らって1回は取っておかないと、後が回らないのがこのゲームだ。
 よしここらで取ろうと思った瞬間、上手プレイヤーに取られてしまう最悪の形。圧倒的コイン不足のまま、強制的にカードを取らされ続け、5人中ダントツの最下位。こうやってはいけませんよという見本のプレイ。良い子のみんな、わかったかなぁ。(トホホ)

 ということで、前半はこんな様子。続きはまた後日。


2006年6月10日<人生ゲームという名の困った怪物>2006.6.10
 現場での実習期間が終わって、我が部署にも新入社員達が配属されてきました。
 私の趣味が「ボードゲーム」だと聞いて、その内の一人が、

 「ボードゲームって人生ゲームとかそういう奴ですか?」・・・と。

 まあ、よく耳にする反応ではあるわけですが、こう来た時に皆さんはどういった返答をしておられるでしょうか?
 私の場合、「あれも、ボードゲームの一つです。あれは双六みたいな物ですから、運の要素がほぼ100%のボードゲームですね。チェスや囲碁・将棋もボードゲームの1種で、そういうのは運の要素が無くて実力100%のゲームということになります。でも、その中間に位置するユニークで面白いゲームがドイツ製のものを中心にして、実はたくさんあるんですよ。」というあたりから入って、ちょっとでも興味を持ってもらえそうなら、もう少し詳しく説明する、という感じです。

 まずは、あれもボドゲの一つとして認めるというスタンスで入らないと、かなりマニアックすぎる印象を与えかねないのを気にする部分があるのです。(実際マニアックなんですけど・・・。)
 でも、やっぱり、あのゲームが日本ではボドゲの代表として一般にはイメージされるというのは、悲しい現実な訳です。
 人生ゲームの何が良くないかというのは、既にgioco del mondoさんの人生ゲームM&Aに関する記事でも書かれているので詳細には述べませんが、一言で言えば、ゲームという知的遊戯を作成するのに、明らかにやっつけ仕事であるという点でしょう。テストプレイを何度も繰り返し、ゲームバランスを調整し、プレイする側に立ってルールの修正を行っていくという、ゲームの作成では必須であるはずの過程を踏まずに作っているのは明らかなのです。

 小さな子供なら、そういうゲームでも十分楽しめるのは間違いありません。事実、うちの下の子(現在小二)も、ハイパーロボットやら、ビバトッポやら、ラミーキューブやらを知っている上で、人生ゲームのポケモンバージョンを「面白い!」といってやりたがります。
 でも、大人にとっては、3000払うとか5000もらうというマスに一喜一憂してたと思ったら、最後の方でいきなり150000を得たり、失ったりというマスがあるという、あまりにも不条理で馬鹿馬鹿しいルールでは、真剣にやる気にはなれないでしょう。

 一方、大人にとって、ボードゲームというと、子供のころにやった人生ゲームが最後、という事が多いのも事実なんですね。
 だから、ボードゲームといえば「人生ゲーム」という連想もむべなるかなというところです。
 成長に伴い、「人生ゲーム」の次に来る適当なビッグ・タイトルが一つでも定着すると、状況は変わるのかもしれません。今は、潜在的にはボドゲのような遊びに興味を持つ子供でも、より高度なボードゲームにステップアップというパターンは極めて稀でしょう。
 お父さんに習って「囲碁・将棋」に入る人、TCGを始める人、専らテレビゲームに流れる派、というのがパターンでしょうか。

 カタン、ラミー、ブロックスという良作が日本版で出ており、さらに乗車券も発売される。これらがNEXT of 「人生ゲーム」として、うまく機能してくれると状況は変わるのかとも思うのですが、カタンもそれほど成功しなかったのを見る限り、難しいかなぁ。


2006年5月6日その二<交渉はこうしよう>2006.5.24
 みっしー邸ゲーム会後半。
 「闇にまぎれて」。子供にうけそうな、ちょっと記憶の必要な周回レース。

 懐中電灯型のコマっていうのが、うまいです。
 自分の足元だけが照らされてるという感じがね、まあ表現されてるわけですよ。

 で、蓋みたいになってるやつをめくって、その蓋は前にいた場所に置く、と。
 そうすると常に自分の真下の状態しか見えないんですね。青なら何も無し、白ならもう一歩進む、赤なら一回休み。青と白だけを選んで進んでいきゃあ良いっちゅうだけですが、これまた海馬弱りまくりのオヤジは同じところで引っかかったりするんですね。

 赤と白の場所は、ボードの横の出っ張りをクルクル回すといくつかのパターンに変える事が出来て、最初ランダムに選んでスタートします。
 やってみるとわかりますが、この特異点の配置とスタートの位置の関係により、明らかな有利不利があります。ダメな時はまあ、運が悪かったという事で・・・。

 続いて、前から名前は知っているけどやっていなかったゲームの一つ。クオ・ヴァディス。いわゆる友達無くし系ゲームですな。
 つまりは交渉がほぼ全てのゲーム。

 ボードの下のいくつかの部屋から始めて、上の階に上がるにはその部屋を占める全員の投票で賛成多数が必要になります。交渉により、お金を渡して賛成票を得る事も可。その場での約束は守らなければなりませんが、「次は、俺、あんたの提案に賛成するし・・・。」てな約束は、するのは自由ですが守る必要はありません。このあたりが友達無くし系といわれる所以です。

 上の階に上がる時にお金を得る事が出来るので、その分も考慮して、どれくらいの交渉をするか、受けるか否か、冷静な判断が必要です。少なくとも一つのコマ(一人の議員)は最上階に上げなくては勝利の権利はありません。これが交渉を熱くさせるうまい工夫。

 今回は、かなり無理をした交渉に上手くのった「みっしー議員」が圧勝。
 独自路線を引いて、常に一つのコースを単独多数で維持する戦略をとった私が二位。良い感じだったんですがね。
 面白いです。

 で、最後が千石さん持込みの「Wig Out!」。「ズラ、とれた」って事?
 このゲーム、自分の手番というのがありません。カードが配られたら、せーのでめくり、二枚以上同じ絵柄があったら場に出す。無かったら、場の中央にある裏向けにバラ撒かれたカード群から適当に取る。無ければまた取る。どんどん取る。2枚になったら出す。他の人の出した絵柄には、1枚でもいいから重ねて出せる。それを狙ってあまり引かないというのも作戦。とにかく、全部出し切ったら、「Wig Out!!」と叫んで終了。残った手札数が減点。それだけ。

 だけど、熱い。いや、もう熱い。
 侮りがたし12minutesシリーズ。

 何回かやって合計失点が少ない人の勝ちですが、びっくりの天和もあったりで私が勝利。
 引いても引いても、かぶらない時は、なんでやねんっちゅう感じです。いや、みんなかぶってるのか、最初から。

 というあたりで、遅くなってきたので私はここで帰りましたが、皆さんは翌日の夕方までゲーム三昧だったようです。お疲れ様でございました。
 みっしー殿。いつも有難うございます。またよろしゅう。


2006年5月6日その一<後悔しないように航海するのだ>2006.5.20
 2月に続いて、みっしー邸でのゲーム会に参加。
 GW中の休日というのに16人という大人数が集合。(遠征組含む)
 みんな好きだねぇ。

 まず、なぜか初めからセットアップされていた「Super Cricket」を、せっかくなので少しだけ遊ぶ。

 右側にいるのが、投手。ボールを載せて、バネ仕掛けでビヨーっんと放る。これが方向性も強さもかなりの微妙さ加減。方向は一度決めたらそこに固定すればある程度安定で問題ないが、強さの調整は神技級が要求される。でも、こういう小手先物はなぜか得意なので、少しやるとかなりストライクゾーンに行くようになった。バッターの向こうにあるバーを倒す事が出来たら打ち取った事になる。打たれても守備の人形のところに入ればアウトだが、この人形がキャッチする確率はかなり低く、一度はナイスキャッチを見てみたかったがついに実現せず。
 というより、殆どボールは前に飛ばない。
 ピッチャーよりバッターの方ががぜん難しいのだ。

 ギャラリーを沸かせる展開を見せるには、攻守ともかなりの熟練が必要でしょうな。

 で、人数が集まってきて、さて何組かに分かれてやりましょうか?ということで選んだのが「VOC」です。
 ペンでボードに航路を書くという大胆なゲーム運び自体にまずびっくりのゲーム。こりゃあ一度はやっておかねばならないでしょう。

 と言うわけで、4人で開始。
 どの産物を持って帰るかの入札を最初行う。最も早く帰ってくる宣言を行った人が、その入札カードを獲得し、宣言した年までにその品々を入手できれば契約完了で、カードに書かれた数字が点数になる。

 船に船員と商人(どちらも自分の色のコマです)を乗り込ませ、後に乗り込んだ船員のプレイヤーが、その船を操舵する。船を動かしたのが誰であれ、商人を同船させていれば、寄航した都市の商品の数に応じてそれらが分配される。名操舵士に相乗りも有効なのだ。

 前述のように、この操舵はボードにサインペンで描く事で行われる。
 ただし・・・、目を瞑って・・・。(!)
 すい、すいーっと。
 きゅっきゅきゅーっと。

 写真にあるボードは2地図あるうちの一つだが、こちらは比較的簡単な方だ。もう一方はかなり狭い海峡や島波をくぐりぬける必要があり難易度が高い。
 相乗りしたプレイヤー達は、一回の航海で一度だけ、右、左、上、下、あるいはストップ、という指示を声に出して操舵士を助けることが出きる。これがなかなかに楽しい。

 線が陸地に当たると座礁。操舵士はクビになる。全操舵士がクビになってしまうとその船は沈没だ。せっかく港に寄港して品物を積んでいても、戻ってくる間に沈没したらアウトという事になる。
 座礁の他に何年かに一度やってくる疫病の年にも操舵士が一人脱落する。もたもたしていては危ういのである。

 なかなかシビアな設定なのだが、そんなこんなより、とにかくこのゲームは操舵の楽しみが命である。アドバイスの一声により、島の直前でストップする緊張感。狭いコースを頭の中に描いたとおりに抜けられた時の達成感。
 そして、人の船は、「あたれぇ、あたれぇ〜・・・。」と。(うへへ)

 持ち主のみっし〜号はさすがにお見事。これは無理だろうというコース取りで次々に航海を成功させていました。脱帽です。

 続いては経済ゲーム。「MILLIONARY」。

 ホリ○モンもびっくり、村■ファンドもぶっ飛びの株価操作。オプションで大儲け。そういうゲーム。(どういうゲーム?)

 最初に3枚カードが配られます。これは特定企業の株売買とオプションの購入、決済をする権利を行使するためのカード。これをまず根拠にして、全プレイヤーが4周(だったと思います)、どこかの株を買い、オプションの設定を行う。手持ちカードに正直に対応させるも可、ブラフかましまくりも可です。

 そうやって各企業の初期設定ができたら、あとはカードを使って株価操作です。ただし、この虎の子の3枚を使ったら終わりというのではどうしようもないので、前半はランダムに指示が出てくるカードを引き、その指示に基づいたアクションを行います。ランダムなので、必ずしも自分がやりたいこととは限らないんだけど、そのかわりに、自由なアクションが行えるカードを一枚補給できます。ランダムカードが自分の手持ちの企業に関する好ましいものであればとてもラッキーです。

 株やオプションの購入には当然資金が要りますが、初期にはお金がないので、最初は借金して投資を行います。これを返さないと後々の大きな売買が出来ない決まりになっています。
 たいがいは序盤でちょっと大きな売却またはオプション決済を行えば借金は返せます。その後が勝負!!。売買を繰り返して、利益がある値を超えたらその人が勝利で終了です。

 原則に則って、株は買われれば上がり、売られると下がります。いいタイミングで売り抜けられるか、他の人の動向を読むことも大事です。また、上下動を見越して設定したオプションの決済は、株の売買以上の大きな利益を生みます。株価操作で一儲け、さらにオプションで一気に増やす。これがこのゲームの醍醐味。

 ただね、これ。ブームが来たところの株やカードを持ってないと、「取り残され感」120%だと思います。
 読みも大事なんだけど、カードの引きはもっと大事。

 今回私は、終盤、次の手番のオプション決済で、一気に終了条件達成の予定だったのですが、経験者の対面プレイヤーさんに先を越されてしまいました。惜しい!!。

 株価や各プレイヤーの株式保持状態、オプションの設定状況などを示すボードが、数字チップを一つ一つ置いていく形式なのがちょっと面倒です。

 とりあえず、前半はこんな感じ。後日、また後半のレポートをいたします。


2006年4月15日その二<おてばん27後半(カード取ると、どーか?)>2006.5.7
 この日のおてばん後半は変則トリックテイク2点など。

 「落水邸物語」は既にゲーム関係のサイト上でかなり評判の代物。ゲームマーケット出展品。
 全カードを出し切った後、各自が最後に出したカードから順にトリックの処理をしていくというメカニズム。全トリックを取ればよいという訳ではないルールがニクイですねぇ。ほんと、よく考えたものです。

 最初の3ゲーム、1枚も取らないという選択も決まったりで、まあまあ思い通りの展開でリードするも、最終ゲームで千石さんに大量得点を許し逆転されました。いやぁ、上手く決まると嬉しいだろうなぁ、これは。

 その後他の宅の待ち時間に、あるかでぃあゲーム会の主催者Mrちゃっぴーさんと「ロボラリー」を遊んでみました。 これも日本のデザイナーの作品です。赤・青・緑3体のロボットがいます。これを手持ちの赤青のキューブを配置し、同色のキューブを伝ってロボットを動かします。ゲームエンド時に相手より多くのロボットを自陣に入れている方が勝ちというゲーム。
 緑のロボットはどちらのキューブでも使えるという点が悩ましいのですが、それ以上に上手く出来てるなぁと思ったのがキューブの補給ルールと終了条件設定。これがゲームとしての厳しさを決定しています。

 先手後手交替して2戦しましたが、両方敗北。
 難しいですねぇ。これは。シンプルなルールでありながら悩ましい。でも確実に終了に向かっていくルールで、とてもいいゲームだと思います。

 そのあと「DIABOLO」を3人でプレイ。
 大きい数字や小さい数字の5色のカードがあり、手札から一枚、各色の天国側か地獄側に置きます。毎ターン最初に1枚引き、1枚置く形で、常に6枚の手札を持っている状態です。両サイドで5枚置かれたらその列はロック(ただし片側3枚まで)。どちらのサイドの合計数字が大きいかで、その色が得点色になるか、失点色になるかが決まります。どっちがどうかは言わずもがな。

 2色ロックされたらゲーム終了で、持っている手札の精算。使いきりの得点2倍カードの使いどころが肝かな。これがうまく決まってトップでした。
 地獄でロックされた後、その色を引くと涙です。

 最後は「トランプ・トリック・ゲーム」っていう「工夫の無さ120%」の和名タイトルが付いているカードゲーム。原題は「Pirsch」。
名前はともかく、ゲームはびっくりです。トリックテイク系はこれまでいろいろやってきたつもりでしたが、ルールを聞いた時点で「しびれる」って事態を「落水邸」に続いて日に二度も体験するとは・・・。

 4回ゲームを行うが、各ゲームで切り札の色は最初から決まっています。各ゲーム3回しかトリックはとれない。3回とったら、後はいわゆる「おみそ」状態。カードを供給してあげるだけ。
 このルールもすごいが、その回取ったカードが次のゲームの手札になるってのが、こりゃ参った。

 結果は4人中最下位、見せ場なし。うーん、できればもう一回やっておきたいな。
 点数計算の仕方から、一撃でかなり差が付きやすいので、ゲームとしての緊迫間を持たせるには、得点ルールに関してバリアントを作った方が面白いかもしれない。

 4月のおてばんはこれにてお開き。来月は晴れると別の用事が入るので不参加の予定。無料パスがぁ〜。
 そのときは、もしかすると「あるかでぃあ」の方にお邪魔するかもしれません。Mrちゃっぴー殿、その際はよろしくお願いします。


2006年4月15日その一<おてばん27前半(この国家に海賊、いくぞ。如何に勝つ?この子。)>2006.5.2
 少しづつレポートが追いついてきましたですよ。
 おてばん27、恒例の前後半分割レポ、前半。
 デジカメ忘れたので、携帯のちっこい写真で、殆ど雰囲気が判らないかもしれません。御勘弁ください。

 最初のゲームは新作「カリフォルニア」、4人で。
 自分のアパートに床(カーペット?)を敷き、その上に、床色に応じたアイテムを置きます。そうするとお客さんを呼ぶことが出来て、二人目のお客さんが来るとお土産を持ってきてくれます。このお土産ポイントと、特定の組み合わせでアイテムを置いた時に得られるポイント(ただし早い者勝ち)、さらにカーペット1枚につき1点を全て足して合計点が多い人の勝ち、っちゅうゲームです。わりかしシンプルな広義の建築系。

 カーペットを買うにも、さらに中盤以降はそれを敷くにもお金が要ります。このお金は最初金貨が4枚おかれた場から取るのですが、カーペットの購入価格は残った金貨の個数分の銀貨(銀貨×5=金貨)が必要というルールがそもそものジレンマ。
 お金は必ず要るのですが、お金を取ると次の人の購入価格を下げてしまうわけです。金貨が0個になるか、2つある販売店のタイル(これも最初は4枚づつから)のどちらかが無くなるかしたら、両方リセットというルールがうまい。

 ただし、ゲームバランスそのものは微妙。特殊点のカードが早い者勝ちで、序盤でバタバタと先取されると、とても追いつけない。そもそも初期に一枚だけ張ってある床の色で、特殊点にからむかどうかの有利不利があるというのも「なんでかなぁ」という感じ。
 アイテム(内装)は同色の床を張ってからしか置けないのですが、先にアイテムを購入した場合、物置に置くことが可。物置は最初一つだけですが、床の一つとして、二つ目の物置を選ぶ事も出来る。ただし、どうやら4人プレイではまず必要がない。これを買ってしまった二人(私を含む)が下位。私は途中でポイントになるアイテムを見逃してしまうというポカもあって最下位でした。

 さて、二つ目のゲームも新しいゲーム、「ラムと名誉」、5人。先に言っちゃいます。これ好きです、私。

 最初にルールを聞くと、得点できる要素が多すぎて、非常に複雑なゲームの印象を持ってしまいます。やり始めるとそうでもない。(写真は撮り忘れたため、おてばんのHPから管理人さんの許可を得て転載させていただいてます。)

 自分の手下コマを使って赤い海賊コマを動かし、動かした先にあるイベントでポイントを稼ぐというのが基本。
 手下コマの数は10個で、これを有効に使い、自分にはより高い利益を、そして次の手番者にはなるべくおししい状況を残さないように、さらにはどこでそのラウンドを降りるか、考えながら移動を行います。

 ポイントが得られるイベントのうち、酒場での結果がかなり効いてしまうなど、ゲームバランスはかならずしも絶妙というわけではないし、その上プレイ時間はかなり長い。欠点を挙げようとするといろいろ指摘できるゲームだ。

 にもかかわらず、私としては非常に楽しかったのである。
 なんというか、子供の頃、単純なボードゲームを結構ワクワクわいわいと楽しく遊んでいた時の気持ちを思い出す、そんなテイストを持っているのだ。久しく感じた事のなかった感触。
 結果は5人中、2位。終盤、酒場での大勝負で泣きたくなるほど賽の目にきらわれたのが敗因で、順位はたぶんそんなところだろうと判っていた。が、とにかくやっている最中が面白かったので、そういう不条理もまあいいかと許しちゃう。でも、許せない人は許せないだろうなぁ、あれは。

 種類ごとに整理してセットできるタイルトレイは、なかなか良い工夫だとも思うが、実は意外と取り難かったりする。それに良く見ると、端面から印刷の色が判ったりするので、「ジッと見禁止」である。(それほどゲームに大きな影響はないが。)

 とにかく、ゲームは常にガチ勝負、という人には明らかに不向きとお考え下さい。

 つづいてのゲームは「ポイズン」。これも新作かな?
 手札から数字カード(薬の材料?)を赤、青、紫の色に応じた鍋に放り込んでいく。どの鍋も合計が13をオーバーしたらバースト。その鍋の全部のカードを受け取らねばならない。基本的にカードは1枚1失点だが、各色で最多の獲得者は免除になる。要するに、各色について一番多く取るか一番少なく取るようにすれば良いというわけだ。
 緑の毒カードもあって、これは最多の恩恵とは関係なくとにかく一枚につき2失点である。

 ゲームの流れとしては、誰かが最多狙いでどれかの色を取ると、その後はその色の鍋に必ず毒が入れられるという当然の展開。大きな数字の使いどころと、小さな数字の使いどころを間違わないようにしなければならないが、結局はカードの引き次第ではある。
 何人プレイであってもとてもサクサク進み、短時間で終わるので、空き時間にやるには良いでしょう。

 鍋の形のボードは無くてもプレイできるので、そうすればカードゲームとしてもっと安く作れたんでしょうが、「それを言っちゃぁ、おしめえよ」、である。

 四つ目はアトランティック・スター。
 このゲームは私にとって、何度やっても勝てないゲームなのだ。なんでか解らんが苦手。
 久しぶりだったが、やはり全コースで中位の結果となってしまった。(5人中3位タイ)
 本気で勝とうとすると、結構カウンティングが必要なのだが、それ以前の問題なんだろうなぁ、たぶん。

 大雑把なレポートになってしまいましたが、これで前半終了です。